神秘的な呪力
『法華経』には人知を超えた神秘的な呪力があると信じられていました。
これらの経典を依りどころにした法会は、すなわち呪力による国家鎮護を期待したことにほかならない。
先に述べたように鎮護国家の思想は、仏教の知暴ぶを人民に行き渡らせて国家の安泰を保ち、健全な国家経営をはかることを目的にしたが、国家の危難に際してはもっはら超自然的な呪力に頼むところが大きかった。
とりわけ日本では、密教の呪術的な要素に現匿利益的な効験を期待した。
平安時代に弘法大師空海が正式に密教を伝えて体系化し、鎮護国家の加持祈疇などを行なって華々しい業績を示した。
そして、嵯峨天皇に重用されて日本における密教の黄金時代を築いたのです。
このことは国家を安泰に保つために、呪術的な力に対する期待がいかに大きかったかを示すものでしょう。
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